そろそろ、数学の内容に戻りましょう。
今までは同類項をまとめて整理する、文字式のたし算(ひき算)をやってきました。
今回からは文字式のかけ算をやっていきます。
なお、わり算も一緒に教える教員もいますが、学習指導要領(文部科学省がこの内容を教えなさいという内容)では、数学Ⅰにわり算はないのでかけ算だけ説明します。
かけ算では、特に指数の概念が大事です。教科書も、計算の前に指数の定義(決まりごと)を書いてあるので、確認をしておきましょう。
指数とは、同じ文字を何度かかけたときに現れる数です。説明が下図です。
これを a の n 乗(じょう)と読みます。
具体的な数でも見てみましょう。
左側は a を 2 個かけているので a の 2 乗、同様に右は a の 3 乗と読みます。
指数で注意することは、a の 1 乗を a と書くということです。
ただ、教科書では、a は a の何乗のことかという逆向きのことは書いていません。
逆向きの発想をしっかりおさえることで理解が深まる率が上がります。このことを次に示しました。
次の内容に出てくる指数法則のとき、ド忘れするケースもよく見てきたので書いておきました。
今日は練習問題はありません。次回から指数法則をやっていきますが、指数法則は次のかけ算を、わざわざ定義通りにしなくても楽にできる方法があるよ。ということです。
上のやり方は、a の 3 乗、a の 2 乗をきっちり書いてから、a が 5 個あるから a の 5 乗ということです。定義をきちんと理解していれば、必ず公式は使わなくてはいけないわけではないです。また、最近は「定義を使って計算せよ」という問題も増える傾向にあります。
とはいえ、計算は楽な方がいいですよね。次から指数法則の勉強しましょう。