元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

√のかけ算とその工夫

 √の計算で分かりやすいのは、実はかけ算とわり算です。

 今日は、かけ算のことについて説明します。

 そして今日の説明が、いよいよ〇√△の形につながります。

  

 (意味)にあるように、計算自体は難しくありません。√のかけ算は、√の中身のかけ算をしたらいいです。1つ目の例を見てみましょう。

 

 √のそれぞれの中身、2と3をかけて6。これに√をつけただけです。

 ただし、注意しなければいけない計算があります。2つ目の例を見ましょう。

 

 これも、√の中身をかけるという原則は守っています。それはOKです。

 しかし、√の計算・表し方では次の大事なルールがあります。

「√の中の数字は最も小さな自然数にする」です。

 2つ目の例の答、√147は ↑ のルールにより変形しなくてはいけません。

 ただ、このように√の中身の数が大きくなると変形が面倒です。(次回やりますが)

 これを回避するには、次のようにします。

 

 ポイントは、あわてて7×21を計算せず、21を7×3とかけ算の形に分けておくことです。

 この結果、√7が2つかけられているので、「ペアの√は外せる」というルールで7にできます。あとは、残った√3をくっつければ完成です。

 √のかけ算では、このように数のかけ算をする前に、数字をかけ算の形に直し、ペアになるのはないかどうかを考えるとよいです。


 話は戻りますが、赤で囲った部分で「a>0、b>0のとき」という条件が付いています。これは、特に数学Ⅱの内容で注意が必要になります。(本当はきちんと説明すべきですが、このブログでは割愛します) 

 では、練習問題です。(2)では、かけ算の前に分けることを意識してみてください。

 そのままかけてしまった時の対応を次回やります。

 (練習問題) 次のかけ算をしなさい。

 

 (答)