今日は1次関数のグラフについて、グラフをかくとき式を見るポイントを説明します。流れは次の通りです。
①式に表れている数の意味
②グラフをかくときのポイント
1次関数の式の形はy=ax+bで表され、グラフは傾きのある直線という話は、この回のブログで説明しています。(確認したい方は ↓ をどうぞ)
関数とグラフの形 - 元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」
では、まずy=ax+bの式に出てくる係数、a、bはそれぞれ何を表すのでしょう。まとめたのが次の図です。
新しい用語も出てきたので、具体例を1つあげて説明します。
例えば関数の式が、y=2x+1としますと、グラフは傾き2、y切片(せっぺん)1の直線をかけばよいということになります。傾き、y切片の意味は言葉で書いていますが、実際のグラフとともに説明したほうがピンときやすいと思うので、グラフのかき方とともに図で説明します。
グラフをかくときには、まず定数項、y切片の数字に着目します。
y=2x+1ですと、数字だけのところ、つまり1です。
この数字がy切片、すなわちx=0のときのyの値です。
ですから、x=0のときy=1、つまり(0,1)を通ります。この点をまずかきましょう。(図1)です。
(図1)
次に傾き(xの係数)を見ます。傾きは2です。
まとめでは、yの変化量 / xの変化量 という書き方をしています。( / はわり算を表す記号)傾きが2は2/1と同じなので、xの値が1増えたとき、yの値が2増えるということになります。
ですので、最初にとったy切片の点(y軸上の点)のところから、右方向に1進み(xを1増やした)、そこから上方向に2進んだ(yを2増やした)ところに点をとります。(図2)です。なお、矢印と数字は傾きの意味を分かりやすくするために入れているので、グラフにはかかなくてかまいません。
(図2)
すると2つの点がとれたので、あとはその2点を直線で結べば完成。(図3)です。
(図3)
今回は、傾きの概念を理解していただきたかったので、あえて方眼でグラフのかき方を説明しました。方眼なしのグラフのかき方は後述する機会があればやりたいと思います。(メインは2次関数なので、できれば1次関数はさらっとやりたいのです)
とりあえず今日言いたかったこと。
1次関数は、xの係数がグラフの直線の傾き、定数項がy切片を表している。
グラフをかくときには、まずy切片からとる。
このことを知っておいてください。