元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

√のたし算・ひき算(3)・同類項(?)のような整理

今日は、難しい計算に進むためのステップです。 ただ、原則は全く変わりません。 √の中身が同じものを見つけて整理する。というだけです。 文字式(多項式)の整理と同じ要領だと思ってくれればかまいません。 さっそく例をあげます。 √の中身が2で同じもの…

√のたし算・ひき算(2)・〇√△に直して計算を可能に

前回、√のたし算・ひき算については、次の点に気を付けてほしいと述べました。 ① √の中身同士の計算はできない ② √の中身が同じものだけ計算できる ③ 文字式のたし算・ひき算と計算方法が同じ 以上の注意点とともに、√の中身が違っても条件を満たせば計算で…

√のたし算・ひき算(1)・基本は文字式と同じやり方で

いよいよ√のたし算・ひき算に入ります。 ここで、√のかけ算・わり算を復習します。次の例を見てみましょう。 かけ算・わり算は√の中身同士で計算することができます。 しかし、たし算・ひき算は、√の中身同士の計算はできません。 次のような計算間違いが非…

四国では珍しい駅そば

今日は気分転換です。 紹介するのは徳島県・JR徳島駅ホームにある駅そば「麺家れもん」です。 聞くところによると、昔、阿波池田駅にあった駅そばの店の味が復活したとのことです。阿波池田は徳島県の西部にあり、祖谷そばの地元にあたります。 ところで阿波…

〇√△の形への直し方(2)・少し難しい問題にチャレンジ

前回から始めた〇√△への変形。今回は数字が大きくなり、素因数分解するとかけ算の式が多くなってしまう例をやってみます。 でも原則は変わりません。「ペアを見つけたら√の外に出す、ペアでないものは√の中のまま」です。 1つ目の例です。 素因数分解すると…

〇√△の形への直し方(1)・基本形

長らくお待たせした√の計算、〇√△の形への直し方です。 √を直す場合、ぴったり√が外れるか、〇√△の形かいずれかだと思ってください。 最初にぴったり外れないか考え、それがだめなら〇√△の形を考えます。 その考え方の基本は、次のイメージ図です。 では、√1…

√のかけ算とその工夫

√の計算で分かりやすいのは、実はかけ算とわり算です。 今日は、かけ算のことについて説明します。 そして今日の説明が、いよいよ〇√△の形につながります。 (意味)にあるように、計算自体は難しくありません。√のかけ算は、√の中身のかけ算をしたらいいで…

√を外すときに気を付けること

〇√△の形に直す前段階として、素因数分解を前回までしてましたが、ここにきて大切なことを言うのを忘れていました。 あと2回分あります。期待してた方はすみません。 ただ、今日出てくるテーマの問題を出してくるケースが増えているので、言っとかなきゃと…

素因数分解

更新が遅れてすみません。 今日のテーマ、素因数分解は、√の変形はもちろん、公倍数・公約数の考え方を使う問題など(就職試験の一般教養などに出る)広い分野に応用できます。 こんなの分かってるよ。という人は読み飛ばしていいです。 私も、念のためのつ…

割り切れるかどうかの見分け方

前回、素因数分解の前段階として素数を説明しました。 念のため確認すると、素数とは「2以上の整数で、1とその数自身以外に約数を持たない数」です。 素数は無限にありますが、特に素因数分解で活用しやすい1ケタの素数、2、3、5、7を覚えておくとよ…

素数とは(素因数分解の前に)

√の話題をしている最中ですが、√の計算の中に〇√△という形に直すことがよくあります。 そのとき、素因数分解を使うとうまく直せることが多いので、素因数分解の話をします。ですが、素因数分解ってなあに?と思う人がいるかもしれません。 素因数分解とは、…

簡単になる√の値

前回、平方根と√の違いの話をしましたが、少しわかりづらかったかもしれません。 違う角度から√ を簡単にすることを考えてみます。前回の例を復習してみます。 定義通り説明してみました。 一方、4を2乗すると16になることと問題の結果から、次のような式…

平方根と√の直し方

前回は、「〇の平方根」は√〇 と-√〇、つまり+のものとーのもの2つあるという話をしました。 今回は、「〇の平方根」を答えるときと、√〇 の値を求めるときとで、区別してくださいという話です。特に、√ がなくなって簡単な値になるときにミスが出やすい…

平方根とは

それでは、平方根について話していきます。 先に、今日の内容の注意点を述べておきます。 「〇の平方根は+と-の2つある」 とくに、「+と-の2つある」というところを意識するとよいです。 無理数の説明のとき、さらっと述べてはいましたが、きちんと平…

数の分類(3)・練習問題を添えて

前回まで、数には分数の形で表せる有理数と分数の形で表せない無理数(循環しない無限小数)があるという話をしました。 そして、有理数と無理数を合わせて「実数」といいます。 言い換えると、実数は有理数と無理数に分かれるということです。 このことをま…

数の分類(2)・無理数(根号のついた数)

いよいよ、今回から√(ルート)の話をします。 そもそも、数というのは必要に迫られて都合のいいように作られた過去があります。 分数は、みんなで分けるときに余りが出て、整数の範囲で収まらなかったからだし、 -の数も、不足を表すときや反対の向きを表…

数の分類(1)・有理数

今日から新しい内容、ルート(根号)のついた式に関する話です。 ですが、その前に数の分類に関する話を何回かします。 皆さん、小学校に入る前のことを想像してみましょう。 最初に数を身近に感じたのは、「ひとつ、ふたつ」などとものを数えたことではない…

因数分解第20回・( )の2乗の形の因数分解(2)

今日は通院をしたのですが、昼間に街を歩く高校生を見ました。 GWが終わったばっかりなのに、もう中間考査が始まっている学校もあるようです。 もしかしたら、考査終了後に修学旅行行くかもしれません。そういう学校の話を教員時代に聞いたことあります。部…

因数分解第19回・( )の2乗の形の因数分解

いよいよ因数分解も大詰めです。 2回に分けて ( ) の2乗になる形の因数分解をやっていきます。 まず、次の公式です。 なお、因数分解自体はこれまでやった、たすきがけ等を使えばできます。 そのうえで、公式を使うにはこういう理屈だというのを説明します…

GWが終わる…

今日でゴールデンウイークが終わり、明日からは7月の海の日まで祝日のない日々が続きます。 生徒の皆さんもそうだと思いますが、働く側も休みがないのはしんどいものです。 これから梅雨に入ったり、暑くなったりするので体調に気をつけていきたいですね。 …

因数分解第18回・いつでもたすきがけ(おまけ)

たすきがけは、2次の係数がどんなときにも使えます。という話です。 一般的にたすきがけは、2次の係数が1でないときに使う、と教えることが多いですが、2次の係数が1のときから、たすきがけを教える教員もたまにいます。実際、教えていた人も同僚にいま…

因数分解第17回・たすきがけ(5)数の組み合わせ方応用編

因数分解はコツがいるということで、20回に迫る勢いで分けて書いてます。 そして、たすきがけも大詰めに近づきました。 今日は少し異なった発想の話をします。 難しいなと思ったら、これまで通りの基本形、数字の組み合わせの変え方3つの方法を活用したので…

幻の味となった音威子府そば

世間は連休。コロナによる外出規制も緩んで、旅行に行ってる方も多いようです。 うちの県では相変わらず、感染者が3桁近くあるのに、連休明けたら5類になってどうたらこうたら…命令する人は、何考えてるかよう分かりません。(偉い人というつもりはないで…

因数分解第16回・たすきがけ(4)組み合わせの修正法Part3

今日は、1次の項の係数が-になったパターンです。 これまで、たすきがけの数の組み合わせがうまくいかないとき、左側は変えずに右側を変えるという話をしてきましたが、今日はこれに1つ加わります。前回からのものも含めて先に一緒に並べておきます。 ① …

因数分解第15回・たすきがけ(3)組み合わせの修正法Part2

今回も、たすきがけで数字の組み合わせがうまくいかなかったときの修正法です。 前回は「右側の順番を変える」でしたが、今回は「右側の組み合わせを変える」です。 注意する点は、2つの考え方をこの順番に使わなくてはいけないわけではありません。組み合…

因数分解第14回・たすきがけ(2)組み合わせの修正法Part1

2乗の項の係数が1でない2次式の因数分解、たすきがけを学んでいます。 「たすきがけ」という名の由来は、因数分解するとき×印を書いて答を求めにいきましたが、その×印が応援団などの服装で使われる「たすき」の形に似ており、さらに「かけ算」しているか…