たすきがけは、2次の係数がどんなときにも使えます。という話です。
一般的にたすきがけは、2次の係数が1でないときに使う、と教えることが多いですが、2次の係数が1のときから、たすきがけを教える教員もたまにいます。実際、教えていた人も同僚にいました。
今日は問題を解くことはないので、こんな考え方もあるんだとゆったりした気持ちでみてください。例題です。
2次の係数が1なので、かけて8、たして6となる2数、すなわち、○×□=8、
○+□=6となる○、□の組み合わせを見つけます。2、4となるので答は、
となります。これで何も問題はありません。
ですが、たすきがけも使えますという話です。次の図を見てください。
かけて1、かけて8、ななめにかけて6というたすきがけの形になっており、答とも一致しています。なので、たすきがけは2次式ならばいつでも使えるということになります。
因数分解では展開のように、とにかく順番にかけたら解けるというものではなく、このときはこの公式を使う、別のときには…というようにパターンが何種類かあります。パターンがたくさんあればあるほど、どれを使えばよいかの判断にてまどります。
ですので、2次式のときはたすきがけしたらいいよ、と教えておけば1つの解き方ですむというメリットがあります。
この考え方に近いことを、私もこのブログで使っています。教科書の順番では共通因数の因数分解の後は、( )の2乗の形になる因数分解ですが、この因数分解は今までやってきた方法を使えばできるので先にたすきがけなどを説明しました。
次の因数分解では、今までの因数分解のやり方とリンクさせながら、公式を使った因数分解を説明したいと思います。