元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

因数分解第20回・( )の2乗の形の因数分解(2)

 今日は通院をしたのですが、昼間に街を歩く高校生を見ました。

 GWが終わったばっかりなのに、もう中間考査が始まっている学校もあるようです。

 もしかしたら、考査終了後に修学旅行行くかもしれません。そういう学校の話を教員時代に聞いたことあります。部活の県大会がだいたい6月頭に行われるので、その関係もあるのかもしれません。

 さて、20回にわたった因数分解も今日でひと区切りにします。( ) の2乗の形になる因数分解です。前回学んだ公式とどこが変わっているかに注意して見てみましょう。

 

 2番目の項と最終結果が-になっています。あとは同じ形です。

 ですので前回と同じく、2乗の項、定数項がそれぞれ何かの2乗になってるか見て、それぞれかけて2倍が真ん中の項になっていれば公式が使えます。例を見てみましょう。

 

 前側の2乗の項が (x) の2乗、定数項が (2) の2乗、それぞれかけ合わせて2倍した、2・(x)(2)=4xで、(符号を考えなければ)真ん中の項です。

 その4xの前に-がついているので、() の2乗とすればよいです。

 もう一例見てみましょう。

 

 やはり、先頭が (4x) の2乗、一番後が (y) の2乗、それぞれかけた2倍となる、

2・(4x)(y) が真ん中8xyで、-がついているから ( 4x) の2乗です。

 見るリズムをおさえて、符号に-があれば-をつける。という点に気をつければよいです。

 もちろん公式に自信がなければ、これまでのたすきがけ等を使ってかまいません。2番目の問題をたすきがけでやってみます。

 補足です。 

 最初に、かけて16ということで4と4を選びましたが、2と8を選んだ人もいると思います。その場合、後の組み合わせを工夫してもうまくたすきがけできません。

 そういうときは、前の組み合わせを変えます。

 もっとも、前の組み合わせが複数あるたすきがけの問題はレベルが上がっているので、まず、2乗の係数が2とか3など、組み合わせが1通りの場合なら確実にできるということを目指してください。

 では、因数分解の項目での最後の練習問題です。

 (練習問題) 次の式を因数分解しなさい。

 

 (答)

 

 次回からの内容は、平方根、ルートの計算です。

 これも苦手としている人にはやっかいなので、スモールステップで必要な計算も含めながらやっていきます。ゆっくり過ぎるかもしれませんが、足元の確認もできると思いますのでのんびりお付き合いください。