因数分解はコツがいるということで、20回に迫る勢いで分けて書いてます。
そして、たすきがけも大詰めに近づきました。
今日は少し異なった発想の話をします。
難しいなと思ったら、これまで通りの基本形、数字の組み合わせの変え方3つの方法を活用したのでかまいません。「こんな考え方もあるよ」くらいで聞き流してもよいです。念のため、数字の変え方3つの方法を書いておきます。「左側を変えずに」
① 数の順番を変える(例:「1、3」がだめなら「3、1」)
② 数の組み合わせを変える(例「1,6」がだめなら「2、3」)
③ 符号で調整する(-を適切な位置につける) です。
例題を見てみましょう。
たすきがけの形なので、まずはかけて2次の係数、2となる2数を組み合わせます。
次に、かけて定数項ー3になる2数を組み合わせてたすきがけ。で問題はないです。
一発で「ー3、1」の組み合わせが見つかれば最高、センスいいです。
違ってたら数字の組み合わせを変える。OKです。
ですが、効率よく組み合わせを見つけるため、以下の考え方をすることがあります。
① 本来はかけてー3なのですが、かけて-だから、どちらかに-をつけたらいい。「符号は後で調節する」と考え、下図のように符号を後回しにして、かけて3となる2数を先に組み合わせて、たすきがけします。
② 次に、たすきがけの結果がー5になればよいので、「たして-となるには、大きいほうに-つけたらいい」と考え、かけ算した結果の数字のうち、この場合、6の方に-をつけます。
③ 後側の組み合わせに、うまく対応するよう-をつければOKです。
ざっくり言うと、定数項の数について、まず符号を無視してかけ算の組み合わせを作り、後からたすきがけがうまくいくよう-をつけるという作戦です。
この作戦を用いるとき、②で出てきたかけ算の答の差が1次の係数の数と同じでなかったとき(符号は無視する)には、その段階で後の組み合わせを変えます。
雰囲気は伝わったでしょうか。
最初に述べた通り、難しいと思えば基本の考え方で十分です。
では、練習問題です。
(練習問題) 次の式を因数分解しなさい。
(答)
(参考・たすきがけ)
たすきがけについてはもう少し述べたいこともありますが、とりあえず今回でひと区切りにします。面倒な内容もありましたが、少しはできるようになったでしょうか。
次回は2次の係数が1のときも、たすきがけは可能という話をします。これは気楽に聞いて構わない内容です。皆さん、お疲れさまでした。