元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

因数分解第16回・たすきがけ(4)組み合わせの修正法Part3

 今日は、1次の項の係数が-になったパターンです。

 これまで、たすきがけの数の組み合わせがうまくいかないとき、左側は変えずに右側を変えるという話をしてきましたが、今日はこれに1つ加わります。前回からのものも含めて先に一緒に並べておきます。

 ① 数の順番を変える(例:「1、3」がだめなら「3、1」)

 ② 数の組み合わせを変える(例「1,6」がだめなら「2、3」)

 ③ 符号で調整する(-を適切な位置につける) です。

 今日のテーマは、③の「-を適切な位置につける」です。では、例題です。

 

 とりあえず、2次の係数に着目し、かけて2、定数項に着目し、かけて3となる2数の組み合わせを適当に作って、たすきがけしてみます。

 1次の係数ー5にならず失敗です。

 じゃ、順番を変えようと「3、1」に変えても失敗です。

 なぜなら順番を変えても、たすきがけで+同士かけているので、その結果をたしても+しかなりません。イメージ図では以下のようになります。

 

 ですので、かけて定数項の3となる2数に両方-をつけてみましょう。

 うまくいったようです。

 この考え方は、以前2次の項の係数が1のときにも使いました。

 かけて定数項が+、たして1次の項の係数が-の場合、2数を-同士にすればよいという話をしました。この考え方を使うことで、+同士といった明らかにうまくいかない組み合わせを考えずにすみ、解答をスピードアップできます

 この符号の考え方は、定数項→1次の項の順。すなわち、たすきがけを考える順でみるとよいです。最初に書いた①~③をうまく活用して、解答のスピードアップを目指してください。では練習です。

 (練習問題)次の式を因数分解しなさい。

 

 (答)

 

 (参考・たすきがけ)