元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

y=ax^2のグラフ(5)・実際にかいてみよう(2)

 前回のグラフの続きです。

 このあとに練習問題もあるので、この機会に2次関数の基本形のグラフについて理解していただければ嬉しいです。

 まずは、しつこいようですが、y=ax^2のグラフの性質をもう一度復習します。

  

 特に、頂点が原点(0,0)であること・どちらに凸かをおさえておきましょう。

 では、今回は上に凸のグラフの例です。問題とグラフをかく準備の部分をいっぺんに示します。

   

 ①まず、頂点をおさえます。xの2乗の係数に関係なく、y=ax^2の場合は頂点が(0,0)ですね。

 ②軸の方程式は、頂点のx座標と同じ数字を使って、x=0です。問題が「グラフをかきなさい」だけの場合は求める必要はありません。

 ③xの2乗の係数が-1/2とマイナスなので、上に凸のグラフであることをおさえます。形(向き)をおさえる点で重要です。

 ④頂点のx座標が0なので、x=1のときのyの値を調べればよいです。この問題のように、xの2乗の係数が分数の場合は、分母の値を代入する方法もあります。このケースだと分母が2なので、x=2のとき、y=ー1/2×(2)^2=ー2と座標がともに整数の点をとることができるからです。(約分できる)このブログでは、頂点のx座標が0のときは、x=1のときのyの値を調べる。という原則でいきます。

 では、この準備をもとにグラフをかきます。まず、頂点の原点をとります。(図1)

 (図1)

    

 頂点以外の点、④で求めたx=1のときy=-1/2となる点をとります。(図2)

 座標を示す数字はきちんと書いておいてください。(赤数字)

 (図2)

    

 グラフは上に凸なので、頂点のところで山になるようにして、とった点をつなげれば完成です。(図3)

 (図3)

   

 なお、(図3)のようなつなげ方に不安があれば、前回述べたx=ー1のときのyの値(軸x=0でx=1と対称なので、y=ー1/2)をとる。あるいは、上に凸ということは分かっているので、次の(図4)のように、頂点のところで上に凸の形を作っておいて後からつなげるという方法もあります。私が教えていたのは後者の方法です。

 (図4)

    →このあと線を伸ばす。(図3)のように

 グラフをかくための準備、かく手順は理解できましたか。

 では、y=ax^2のグラフの練習問題です。

 次のステップにもつながるので、頂点の座標、軸の方程式、グラフが上に凸か下に凸かはおさえておいてください。また、こちらが用意する解答は頂点以外の1点も求めているので、その点はご了承ください。

 (練習問題) 次の2次関数のグラフをかきなさい。また、①頂点の座標、②軸の方程式、③グラフが上に凸か下に凸か、を合わせて求めなさい。

 

 

(答)