2次関数のグラフの基本形、y=ax^2のグラフで、xの2乗の係数aが-になるケースです。かいていくグラフは、次の関数のグラフです。
この関数も、これまで同様左右対称のグラフになるのでしょうか。x=ー2,ー1,0,1,2のときのyの値を計算して表にしてみましょう。
やはり、x=0のところを軸にして、yの値は左右対称になっています。
また、x=1のときのyの値ー2は、与えられた関数のxの2乗の係数と同じです。
では、点をとってグラフをかいてみましょう。
xの2乗の係数aが+のときと同様、頂点が原点、y軸を軸として左右対称になっています。ですので、xの2乗の係数aの値が+でも-でも、原点を頂点としたグラフがかけそうです。
では、他のグラフをかく前に、この機会に覚えてほしいことを学んでおきましょう。
上のグラフの図で、軸は青い点線でかかれています。実はこの直線を方程式で表す方法があります。青い直線上の点A,B,Cと原点の座標をみてみましょう。
すると、A(0,1),B(0,ー2),C(0,ー5),O(0,0)です。
その他、軸(青い点線)にある点どこをとっても、x座標はすべて0になります。
そこで、この軸の方程式をx=0と表します。
また、軸の方程式として使われた数字は、頂点のx座標と必ず同じ数字になります。
(今回の例なら、軸x=0と頂点(0,0))軸上に必ず頂点があるので、x座標が等しいのは明らかです。この性質は今後もよく使うので覚えておいてください。
では、他のa<0のグラフを見てみます。さっそく、x=ー2,ー1,0,1,2のときのyの値を計算して表にしてみましょう。
やはり、x=0を軸にして、yの値は左右対称になっています。
今回は印をつけていませんが、x=1のときのyの値が、xの2乗の係数と等しいことが分かると思います。では、まとめてグラフにしてみましょう。
すべて、頂点が原点(0,0)、対称軸はy軸なので、軸の方程式はx=0。
a>0のときと、頂点・軸は同じです。
a>0のときと違うのはグラフの形です。a<0のときは、すべて頂点がグラフの上側に来ています。上がとんがっている形ですね。ですので、このグラフの形を上に凸といいます。
また、4つのグラフを比べると、aの値の絶対値が大きいほどグラフの開き具合が狭くなっています。
(狭い順にaの値:ー3→ー2→ー1→ー1/2:絶対値にすると3→2→1→1/2)これも、a>0のときと同じ特徴ですね。
では、y=ax^2のグラフについてまとめましょう。
このことをおさえると、y=ax^2のグラフをスムーズにかくことができます。次回から本格的にグラフをかいていきます。もちろん、方眼なしでかけるようになりますので、期待していてください。