では、いよいよ関数のグラフをかいていきましょう。
数学Ⅰの範囲でかかれるグラフの多くは、xが決まるとそれに伴ってyが決まる。yはxの関数と呼ばれる形で、y=(xの式)で書けます。(y=f(x)と書くこともある)
そして、グラフをかくときは、xの値をいくつかとって、そのときのyの値を計算して点をとり、その点をつないでグラフをかく。という流れでグラフをかいてきたのではと思います。では、次の関数のグラフをかいてみましょう。
(注意:今後、この関数は文章中でy=x^2と表現します。^は~乗を表す記号です。)
なお、この関数はy=の後の式が2次式になっているので、2次関数と言います。
これからやっていく関数のほとんどは2次関数です。
まず、グラフをかくために、xの値をいくつか決めてyの値を求めます。
+の値、-の値をバランスよくとるために、x=ー2,ー1,0,1,2のときのyの値を代入して求めます。
代入ですから、文字xを( )に変え、数字をあてはめましたね。やってみます。
次に、対応に合わせて通る点の座標を決めます。
x=ー2のとき、y=4なので、通る点は順にとって(ー2,4)とできます。
以下同様に、(ー1,1),(0,0),(1,1),(2,4)です。
これらの点を図示しましょう。(図1)
(図1)
次は、とった点を結びます。
ですが、ここで注意点があります。
グラフというのは、すべてのx,yの対応によってできた点の集合です。
ですので、今とったx=ー2,ー1,0,1,2だけの対応でできた点をそのまま結んでしまうのでは本来不十分です。(という表現にさせてください。今後進む中で、関数の形によって、あるポイントをおさえれば対応をとって結べばグラフがかけるということを説明します)
要は、下図(図2)のように単純につないではいけませんということです。
(図2)
ですので、xの値を整数だけでなく、もっと細かく小数の値でも計算して点をとってみました。それが下図(図3)です。
(図3)
すると、点を結んだ形は直線より、なめらかな曲線にみえるのではないでしょうか。
この点を結んだのが次の図(図4)です。
(図4)
これで、y=x^2のグラフがかけました。
この曲線の形を放物線と言います。ものを投げるときにできる曲線ということです。
一般的に2次関数のグラフは、放物線になります。
次の(図5)を見てもらえれば、グラフが整数の値だけでなく、xのすべての点をとってつなげたというイメージが伝わると思います。
赤の直線が整数の点だけつないでしまったもの(図2パターン)、黒の曲線が正しいグラフです。違いがお分かりでしょうか。
(図5)
今日は、2次関数のグラフは放物線になるということ、グラフは本来、すべてのxとyの対応からできた点を結んだものということを知っていただければ幸いです。