元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

数の分類(1)・有理数

 今日から新しい内容、ルート(根号)のついた式に関する話です。

 ですが、その前に数の分類に関する話を何回かします。

 皆さん、小学校に入る前のことを想像してみましょう。

 最初に数を身近に感じたのは、「ひとつ、ふたつ」などとものを数えたことではないでしょうか。

 その時に使った数字、1、2、3、…。つまり、正の整数のことを自然数といいます。

 整数には0とマイナスの数もあります。

 小学校に入ると、たし算、ひき算、かけ算…と計算していく中で、1つのものを同じように分けたうちの1つ分。という形で次のような分数を習いました。

 

 左が3つに分けた1つ分で3分の1、右が4分の1ですね。

 このような、分数の形でかける数を有理数と言います。

 また、整数は(0も負の数も含めて)、次例のように分数の形に書けるので有理数になります。

 

 まず、「有理数は分数の形にかける数」ということはよいでしょうか。

 

 そして分数は小数に直すことができるのですが、まず、次のように割り切れて小数第○位までで止まってしまう小数があります。

 

 これを有限小数と言います。

 一方、次の例のように割り切れることなく、同じ数字の組み合わせが無限に続く小数があります。これを循環小数といいます。

 

 

 上の例は「3」が、下の例は「23」が繰り返し続いています。

 別の視点では、有理数は「整数」・「有限小数」・「循環小数」に分けられるとも見ることができます。

 ただし、有理数の定義(簡単に言えば約束事)は、分数の形で表される数というのは覚えておいてください。

 そういえば、ルートの話は出てきませんでしたね。

 それは次回に続きます。