元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

不等式の考えはどこで使われているか

 今日から「不等式」の内容に入ります。

 ですが、いきなり不等式を解くわけではありません。

 今日はどんなところで不等式の考えが使われているかを、身近な生活の例を出しながら、数学は世の中に役立っているんだよという話をしたいと思います。

 

 皆さんがまだ小さかったころ、近所のお菓子屋さんとかスーパーに100円を握りしめて、駄菓子が何個まで買えるかなとかという思い出はありませんか?

 消費税のせいで1個20円のお菓子が5個買えないとか、そういう問題はよく聞いたものです。やっぱり消費税は悪税ですよ。

 あ、このブログは政府の悪口を言うものではありませんでした。

 (もっとも、以前の旧統一教会との癒着、何ら解決しない教育問題、経済格差、問題だらけのマイナンバーカードのことなどで、今の政府は全く信用していませんが)

 

 それはさておき。

 何個まで買えるかを考える問題の例を見せます。

(問題)とある肉まん屋さんでは、持ち帰りの肉まんを1個150円で販売しています。

 ただし、持ち帰り用の袋として個数にかかわらず、20円必要です。

 1000円で何個まで買うことができますか。

 なお、消費税は考えないものとします。

 

 皆さんはどうやって答えを求めますか?

 極端な話、次のように表にして、1個ずつ調べてもかまいません。

 

 肉まんを1個買ったら、肉まん代金150円と袋代20円たして170円。

 1000円より代金が少ないので買えますね。

 というのを地道にやっていきます。

 すると、6個では袋代を含め代金は920円ですから買えますが、

 7個だと袋代を含めた代金が1070円となり、1000円よりも多くなって買えません。

 ですので、答は6個となります。

 

 こんな表いちいち書かなくてもいいやん。

 そう思った人はセンスが良い人です。

 ただ、教科書にはこの表を書いておき、もっと効率的な方法はないかな?と導入に使っているものもあります。

 では、センスの良い解答例の一つを見てみましょう。

 1000-20=980 980÷6=6余り80 よって6個

 先に袋代を引いた980円の中から何個買えるかと考えて、150で割るという考え方です。

 特に、先に20円を引いておくとか、答の余りを切り捨てるという考えは、1次不等式の応用計算でも出てくるので、ここで身につけておくとよいかもしれません。

 で、1次不等式を使う場合には次のようにします。(今はそういう考え方なんだくらいでよいです)

 

 これから順番にやっていけば、このように式を立てられて解くことができます。

 焦らずやっていきましょう。

 もちろん、どうしても式が立てられないなら、表のように地道に解いてもいいです。

 思うこと書いてたら結構長文になったので、今日はここまで。