元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

1次方程式を解く(4)・係数が小数のときは両辺を10の倍数でかける

 次は、係数が小数になったケースです。

 これは例題を見たほうがイメージがつきやすいと思います。例題です。

 

 係数が小数になっています。

 こういうときは、まずもっとも小数点以下が多くなっている小数を見ます。

 今回は全部、小数第1位までの小数でしたね。

 この場合は両辺を10倍して、整数の係数にします。

 もし、0.12xなど、係数が小数第2位なら両辺を100倍です。 

 つまり、「係数が分数・小数になっていたら、両辺に適切な数をかけて係数を整数にする」というのがポイントです。

 では、この例題を両辺を10倍して解いてみましょう。

 

 

 10倍は小数点の位置を右に1つずらせばよいです。

 2行目からは、〇x=△パターンにはめればよいですね。

 分数や小数が係数となっている1次方程式には、もっと複雑なのもありますが、今回は基本形だけを述べました。もっと難しい問題解きたかった方、すみません。

 では、1問だけですが練習問題です。

 (練習問題) 次の1次方程式を解きなさい。

 

 (解)

 

 次回から1次不等式に入ります。

 これまでの1次方程式の解き方をしっかり押さえておけば、あとはある重要な注意点に気をつけることで、ほぼ1次方程式と同じ要領で解けます。

 もっとも、この重要な注意点がすごく厄介ですが。

 とはいえ、すぐには1次不等式に入るのではなくて、いくつか不等式(というか不等号)の概念を話してから解いていきます。

 あわてず基本を身につけていきましょう。