元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

連立不等式(1)・基本の型を覚える

 1次不等式も最終盤に入ってきました。

 連立不等式です。

 中学校の数学で出てきた連立方程式は、x,yの2文字で表される2つの方程式について、その2つの式を同時にみたすx,yの値を求めます。例えば次のような式です。

 

 ちなみに、↑ の①・②両方をみたすx,yはx=3,y=1となります。(これを連立方程式の解といいます)

 では、連立不等式の解は何か。

 2つ以上の不等式を同時にみたすx(文字)の範囲を求めます。

 では、連立不等式を解く流れを説明します。

 ① それぞれの不等式を解く

 ② 数直線に範囲を表して、共通範囲(同時にみたす範囲)を求める。

 要は、それぞれ解いて共通範囲を求めなさい。ということです。

 なお、不等式はこれまでのブログで述べてきたことをやればいいし、共通範囲の出し方は、↓ のページのやり方ですればいいです。(心配なら見てください)

共通範囲を求める(連立不等式のために準備) - 元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

 では、例題を解いてみましょう。

 

 このように、2つ以上の不等式が組み合わさっているものを連立不等式といいます。

 では、手順にそって解いていきます。まず、①を解きます。

 

 まず①が解けました。赤のアンダーラインは、次②を解いたときに青のアンダーラインを引いているので、赤と青の共通範囲を出します。というのをイメージさせたかっただけです。テストでアンダーラインを引く必要はありません。

 次に②を解きます。

 

 ②が解けました。連立不等式になっても、xの係数がマイナスで両辺をその係数で割るときは不等号の向きが変わることに注意しましょう。

 最後に①・②の範囲を図示して、共通範囲を答えます。

 「①・②の共通範囲をとって」という説明を書くとよいでしょう。

 

 斜線で共通範囲を示すとより分かりやすくなると思います。答は、

 となります。

 これで、連立不等式を解く流れは理解できたでしょうか。

 ところで最後の図ですが、これはかいたほうがよいです。なくても減点とはならないと思いますが、数学は図でイメージすることでより分かりやすくなる。という場面は多いです。答の確認のためにもかくことをおすすめします。

 では練習問題です。解のスペースを多くとることをご了解ください。

 (練習問題) 次の連立不等式を解きなさい。

 

 (解)