元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

数直線を見て不等式で表す(1)・基本形

 これまでは、不等式を見て数直線に表すということをやってきました。

 今回はその逆です。

 数直線を見て不等式で表すということです。

 特に連立不等式のときや、条件を満たす整数を答えるときなどに使えます。

 今回見るポイントは3つです。

 ①基準の数字

 ②範囲が右にある(xが大きい)か左にある(xが小さい)か

 ③〇(=なし)か●(=あり)か

 また、今回は私の指導法も補足します。

 もし、私のが良いと思ったら参考にしてみてください。では、例を見てみましょう。

 

 ↑ のように表された範囲を不等式に直します。では、前述の3つのポイントを重ねてみましょう。

 

 ①まず、基準の数字は3となります。

 ②次に、範囲が3より右か左かを見ます。

 右ですので、xは3より大きいとなります。(不等号をxのほうに開く)

 ③最後に、〇ですので=はつけません。

 これら3つの要素を合わせると答は、

    となります。

 というように、3つのポイントをおさえれば、不等式に直すことができます。

 ただ、私はこの3つのポイントをおさえつつも次のような教え方をしていました。

 よければ見てください。まず、図を見せます。

 

 手順は次の通りです。

 ①範囲は右にあるので、その範囲にあたる部分の数直線を太く塗っておきます。

 ②塗った数直線上にxをかきます。(条件を満たしているところなので)

  すると、自然にxは3の右にきます。

 ③数直線では右のほうが数字が大きいので、そのまま右向き不等号(<)をかきます。

 ④最後に〇なので、=はつけません。答も完成です。

 このやり方のメリットは、条件を満たす数直線のところにxをかけば、位置関係通りに右向きの不等号をかくことで、そのまま答になることです。(=いるかどうかの確認は必要です)

 いいと思ったらやってみてください。強制はしません。

 もう一つ例を見てみましょう。

  

 同じように、3つのポイントをおさえます。

 ①基準の数字は2

 ②範囲は左側なので、xは2より小さい(2のほうに不等号を開く)

 ③●なので、=をつける

 これらをあわせて答は、

  となります。一応補足で、私の発想の図も付け加えます。

 

 では、不等号に直す練習問題です。

 (練習問題) 次の数直線で表される範囲を、不等式に直しなさい。

 

 (答)