小数の係数の不等式については割愛して(方程式と原則は同じで、両辺に10の倍数をかけて係数を整数にする)連立不等式の話をしたいと思います。
連立不等式というのは、後日のブログで詳しく述べますが、2つ以上の不等式を組み合わせて、それぞれの不等式の「共通範囲」を求めるというものです。
この共通範囲を求めるやり方を今日学びましょう。
例えば、次の①・②の不等式の共通範囲を出してみましょう。
連立不等式のときは、必ずこのような2つ以上の不等式で表された範囲が出ます。
共通範囲は、①・②の範囲を図示して、重なったところを答えたらよいです。
なお、図示が心配という人は、↓ のページで確認してみてください。
xと数の大小関係を図示する(1)・基本形 - 元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」
では手順に沿ってやってみます。まず①を図示します。
このとき、①・②に出てくる数字の大小関係を確認するとよいです。
①の数字1は、②の数字4より小さいので、数直線の左側にかきます。
次に②の範囲を同じ数直線上にかきます。
4は1より大きいので、1の右側にかいたらよいですね。
共通範囲ですので、重なったところを答えます。
下の図のように、重なったところに斜線をひくと、より分かりやすくなるでしょう。
よって答は、
となります。
もう一つ例を見ましょう。
今度は、いっぺんに①・②を図示します。
今度の共通範囲は、下の図のようになります。
よって答は、
となります。
共通範囲といっても、「〇から△」のパターンだけでなく、「〇より大きい、小さい」の場合もあるので、しっかり図示したほうがミスが少なくなると思います。
では、共通範囲を出す練習です。
(練習問題) 次の①・②の共通範囲を求めなさい。
(答)
ここの理解を確実なものにして、次の連立不等式に備えてください。