分数が苦手という高校生をたくさん見てきました。
小学生のときにつまづいたまま、ずっときた部分もあったと思います。
そういう生徒でも、数学的な意味を伝えていけば、少しでも高校数学を理解することができます。今日はそのことを踏まえつつ、傾きが分数の場合の直線のグラフのかき方について説明します。例を見てみましょう。
1次関数・直線のグラフは、傾きとy切片をおさえます。
傾きが2/3、y切片がー1で、グラフはまずy切片からかくので、y軸上にy座標がー1になるところをとります。下の(図1)のようにとります。
(図1)
次に傾き2/3です。傾きの定義は(yの変化量/xの変化量)ですから、問題の式の後の説明に合った通り、xが3増えるとyが2増えるようにかきます。したがって、さっきとった点から右に3、上に2進めばよいです。(図2)
(図2)
あとは、とった2点をつなげて完成です。(図3)
(図3)
傾きの値が分数になっても、これまで通り傾きとy切片を確認して、y切片をとったのち、その点から分母の数だけ右移動、分子の数だけ縦移動したらよいです。
え、傾きが分数でマイナスのときが心配?
こういう心配のために、1つだけ例をあげます。
ただ、グラフを一気にかいた後で補足説明の形にしますね。
グラフは、まずy切片の2をy軸上にとります。
傾きがー4/3ですが、符号の-はy側(分子)につけるのがポイントです。
すると、xが3増えると、yは4減るとなりますので、y切片の点から右に3、(-がついているから)下に4進んだ点を取ればよいです。横方向は常に右に固定しておくと、最初の操作を間違えにくいのでよいでしょう。
これで、1次関数の基本的なグラフのかき方の説明は終わりです。
ただ、学校によってはy切片はともかく、もう1点のとり方を別の方法で説明しているところもあるので、その説明を次回したいと思います。