いよいよ、因数分解のコツについて説明していきます。
まずは、因数分解の問題を解くとき最初に考える「共通因数を見つける」です。
前回、因数分解は展開の逆という話をしました。
展開するときには、分配法則を使いました。
ということは、因数分解では右側から左側の式にすればよいです。つまり、
となればよいわけです。では、手順を見ていきましょう。
なお、考え方を線などで示しているので参考にしてください。
① 式を+または-のところ(項ごとに)で分けます。
② 各項に共通している文字(共通因数)を見つけます。(赤の○で囲んでます)
③ 共通因数を最初にかきます。(まだ答ではありません)
④ 共通因数の後ろに ( ) をかきます。(まだ答ではありません)
⑤ 共通因数以外のものを ( ) 内(青文字の部分)にかきます。(答です)
この答は、a と b+c のかけ算の形として表されているので、これで因数分解ができたということになります。
では、共通因数を利用する因数分解の流れをキーワードでまとめましょう。
①分ける⇒②共通因数を最初にかく⇒③ ( ) に残りをかく です。
なお、このやり方のように、共通因数を前に書き、残りの式を ( ) の中にまとめることを「共通因数でくくる」と言います。この言葉は因数分解でよく使います。
ちなみに、因数分解ではかけ算の順序が変わっていてもかまいません。
つまり、( b+c ) a でも正解です。
ただ、このブログでは流れを重視するという目的から、共通因数は前にかくようにします。では、もう一つ例を見てみましょう。次の式を因数分解します。
まずは、式を(-のところで)分けて共通因数を見つけます。
xが共通因数ですね。そのxを最初にかき、あとは ( ) に残りの式をかきます。
手順を細分化しているので確認しましょう。
もちろん解答は一番下の式まで書くのですが、流れを見てほしかったのであえてこう表しました。
本当は動画で見せられるだけの力が私にあればよいのですが…。ごめんなさい。
動画なら見せられる流れを、文字上で表そうとした工夫を見ていただければ幸いです。
では、練習問題です。共通因数を見つけて因数分解をしてみましょう。
(練習問題)次の式を因数分解しなさい。
(答)