因数分解の次のステップ、公式を使う問題です。まずは、次の式を見てください。
この式は因数分解できるのですが、共通因数はありません。
数字(係数)は左から1,6,9ですべてに共通に割れる数がありません。
(一部だけ、6と9は3で割れるというのはダメです)
文字を見ても、9のところにxがついてないので共通因数はありません。
このように、共通因数をまず見て、なければ公式を使う。が因数分解では大切です。
その公式ですが、因数分解は展開の逆なので、展開の公式を利用します。
まず、展開の公式を3つ示します。(教科書もこの3つを先に示しています)
ですので、この式の左と右を入れ替えればそのまま因数分解の公式になります。
ただ、今日は実際に因数分解はしません。
この因数分解をするときに必要となる発想の練習をします。
それが、「△は○の2乗」というときの、○の数を求める練習です。
まずは、1から10までの数で2乗したらいくつになるかをおさえておきます。
2乗がどうしても分からないという人は、同じ数の九九、1×1=1、2×2=4、…のように覚えていってもかまいません。
これを左辺と右辺を逆にして覚えればいいです。つまり、
(以降は練習問題でやってみてください)
というように、1は1の2乗、4は2の2乗…とスムーズに出るようになれば、この1~3の因数分解公式を使うときに役立ちます。
なお、ー2を2乗しても4になるので、4は (-2) の2乗になりますが、今のところはまずプラス、正の数で考えてください。プラスとマイナスの数両方考えるのは、今後出てくる平方根(ルートの計算)のとき大切な発想になります。
では、文字がついた次のような例はどうでしょうか。まず数字に着目します。
←数字の4が2の2乗、あとはxをくっつけました。
この「△は○の2乗」がスラスラできるようになってください。
練習問題は、そのための練習です。
(練習問題)次の式の空欄にあてはまる正の数を答えなさい。
(答)
なお、次回は先に3番目の公式について説明します。
理由として、3番目の公式の使用頻度が高く、1・2番目の公式は、いざとなったら公式を覚えてなくても対応できる方法があるという理由からです。教科書通りの順番でなくてごめんなさい。1・2番目の公式については因数分解の最後で補足します。