いよいよ、公式を使った因数分解の話を進めます。
前回お伝えした通り、教科書の順番と異なりますが、因数分解で使う頻度が最も多い、次の公式を説明します。
(覚えるとよい度★★★★★5、今後の活用度★★★★★5)
バリバリの5つ星です。
ちょっとひねった問題でも、ベースとしてこの考えを使っている問題は多いです。
では、この公式の意味合いを図にしてみます。
(2乗)-(2乗)の形は、+と-の符号だけ変えた式のかけ算にすればいいということです。「和と差の積」という言い方をします。
では、例を見ながらやってみましょう。と言いたいところですが、この公式を使う時は、式の中にある数が何の2乗になっているかに気づくと、因数分解がはかどるので、一覧表をおいておきます。困ったときは見てください。
「この公式使ったらいいというのは分かってるけど、数字が思いつかない」という人もいるかもしれません。そういう人のためへのフォローが基本です。でも、このフォローが皆さんのフォローにつながればもっといいですよね。では、問題にいきましょう。
この式を因数分解します。
因数分解するときに、まず確認することがありました。覚えていますか?
そうです。共通因数の確認です。
しかし、前側はxの文字だけ、後側は16と数字だけなので共通因数はありません。
共通因数がなかったので、公式を使うことを考えます。
そして、この公式を使うかどうかのポイントは2つです。
①式が2つのひき算の形になっている ②数字が何かの2乗になっている です。
では、式をみてみましょう。
まず、(xの2乗)-16と、ひき算になっているので①はみたしています。
次に、数字16に着目すると、16は4の2乗なので②もみたします。
ですので、この公式にあてはめられます。
公式にあてはめるときは、( ) であてはめるのは展開と同じです。解いた結果を見てみましょう。
前がx、後が4として、+と-だけ変えた式を作れば完成です。
文字の部分は、使われている文字をそのまま持ってくればいいです。
この公式を使うには、まずひき算の形⇒次に数字が何かの2乗
と、形⇒数のリズムでみていくとよいです。では、練習問題です。
(練習問題)次の式を因数分解しなさい。
(答)
なお、次回はこの公式の使い方で、文字の係数が1でない少し難しい形をしようと思いましたが、この記事を書いているとき思ったことがあるので、因数分解についてはその後にしたいと思います。1回分だけ待ってください。