元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

因数分解第8回・2次式の因数分解(1)

 因数分解、次のステップです。

 この因数分解ができると、2次方程式など他の項目にも活用できるので、ぜひものにしましょう。

 では、どういうような式の形のときに活用するか、例を見てみましょう。

 

 まず、因数分解で最初に見る共通因数がありません

 次に、次数の一番高い項はxの2乗のところ、つまり2次式ということが分かります。

 さらに、前回までやっていた公式(2乗)-(2乗)の形でなく、2次の項、1次の項、定数項がそろっています。

 あとは、2乗の項の係数が1ということです。

 たくさん出てきたので、ポイントをまとめておきましょう。

 2乗の項の係数が1である2次式で、あと、1次の項、定数項がある式 と覚えてください。

 では、次にどうやって因数分解するかのポイントをみていきます。公式は次です。

 

 この因数分解では公式うんぬんより、どう数字をみたらよいのか、ゴールはどういう形をおさえてください。ですので、公式を丸ごと覚える必要はありません。意味を理解してください。

 

 まず、ゴールの形をおさえておきます

 (x+○) (x+□) の形になります。

 そして、○、□にあてはまる数の見つけ方をおさえます

 おさえるのは、数字をみる順番と、どういう数字を見つけるかということです。

 具体的な数でみたほうが分かりやすいと思うので、最初の式で説明します。

  

 1番目に定数項を見ます。

 そして、○×□が定数項の数6になるように、○、□の候補を絞ります。

 表にしてみましょう。

 

 2番目にその候補から、○+□の数が1次の項の数5になったものを選びます。

 2、3となります。その数字を、この形にしましょうという形にあてはめます。

 

 これで因数分解ができました。

 この形は、かけて定数項(後の数)、たして1次(真ん中の数)となる2つの数を見つけるのがポイントです。

 今日は、この流れをまず知ろうということで、練習は次回以降にします。