元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

因数分解第9回・2次式の因数分解(2)

 前回から、2乗の項の係数が1である2次式の因数分解をやっています。

 ポイントを確認しておきます。

 ① ゴール(答)の形が ( x+○ )( x+□ ) の形

 ② ○、□にあてはまる数は、かけて定数項、たして1次の項の数

 これを図式化したものが以下のようになります。

 

 まず今回は、すべての係数が+の数のものができるようにしましょう。

 どこかの項が-になっても対応できるように、このステップの足元を固めましょう。

 前回学んだパターンで、数字を変えてみましょう。

 

 共通因数はなく、xの2乗の項の係数が1なので、着目する数の順番は、定数項の4、1次の項の係数5となります。

 そして、見つけたい2つの数○、□は、○×□=4・○+□=5となる数となります。

 図式化してみましょう。

 

 まずは、かけて4となる2つの数を見つけます。

 九九で答が4となるのは、1×4か、2×2ですね。

 (なお、かける順番は関係ないので、数字の組み合わせだけ見つければよいです)

 なお、-同士をかけた(-1)×(-4)、(-2)×(-2)も4となりますが、まず+同士の組み合わせを見つけて、たし算の結果がまずければ改めて-を考えればよいです。(次の表では説明のため、全部書いています。かけて4になる組み合わせは、-の場合も含めて4通りあります)

 かけて4となる2数の組み合わせのうち、たして5となるものを探します。次の表のようになります。

 ←1と4の組み合わせがOKですね。

 この1と4を、○と□にあてはめます。したがって答は、

 

 となります。

 この形の因数分解のポイントは、かけて定数項(一番後の数)、たして1次の項(真ん中の数)となる2つの数を見つけるのがキーです。練習を積んで慣れていきましょう。では、練習問題です。不安なら、○×□= 、○+□= などと一度書いてもよいでしょう。

 (練習問題)次の式を因数分解しなさい。

 

 (答)

 

 (考え方補足)