元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

不等式への直し方

 これまでは、不等式がどう役立っているかという話でしたが、いよいよ不等式を解く準備に入っていきます。

 まずは、のちに応用問題にも対応できるよう、不等号を使った式に直す練習です。

 不等式に直すときのポイントは2つ。

 ①「大小関係をおさえる」

 ②「以下・以上のときは=をつける(=がいるか確認)」ということです。

 具体的な数を使った分かりやすい例から、文字を使う問題にレベルアップできればと思います。では、最初の例です。

 

 使われている数字は、5と3です。

 まずは、この2数の大小関係をおさえましょう。

 5のほうが大きいですね。

 ですので、5のほうに不等号を開きます。

 あとは、5のほうが大きいので=はつけません。

 ですので、以下のように解きます。

 

 とにかく、大小関係・=をつけるかつけないか、の視点をおさえてください。

 

 次は、文字を使った例です。

 

 これも、まず大小関係をおさえます。

 7のほうが大きいので、7のほうに不等号を開く。

 次に、=はいりません。(小さいなので)

 したがって、次のように解きます。

 

 これで、単に2つを比べる形は大丈夫だと思います。

 面倒なのは、次のように計算がついてきた場合です。

 

 この問題は、先に結論を見せて解説します。

 

 これは、「xに5を加えたもの」を式に直しておくことが必要です。

 式に直すと、x+5になります。

 直した後で、大小関係を見ます。

 x+5が10以上になるので、x+5のほうが(最低でも)大きくなります。

 あとは、「以上」とあるので、=をつければよいです。

 

 定期考査の問題は、やはり最後の例のような問題が多いので、このような問題の練習を積むとよいでしょう。

 では、久しぶりに練習問題です。

 (練習問題) 次の関係を不等式に直しなさい。

 

 (答)