元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

集合の表し方(3)・条件の書き方→要素を並べる書き方

 2回にわたって集合の表し方をやってきました。

 1つは要素をすべて書く方法、もう1つは条件を書く方法です。

 ただ、今後2つ以上の集合の関係を考えていく場合、要素の個数が有限で数えられる場合は、条件を書く方法から要素を書き並べる形で表したほうが分かりやすいことも多いです。ですので、今日はその練習をしましょう。例を出します。

 

 ↑ の形は要素となる条件を書く方法です。その条件は、縦線|の後ろにあります。

 すなわち、集合Aに入る(要素となる)条件は10の正の約数。つまり10の正の約数を書けばよいです。10の正の約数は1,2,5,10なので、答は次のように書きます。(考え方も補足しています)

 

 注意点は、要素を書き並べる方法で書くときは、xと縦線|を書かないことです。

 そこに気をつければ、条件の部分を読み取って、あてはまる数字を並べるだけで答を導くことができます。縦線|の後ろをしっかり読みましょう。では練習問題です。

 (練習問題) 次の集合を要素を書き並べる方法で表しなさい。

  

 最後に。

 「正の約数」とことわりを入れたのは、「〇は△の約数」の定義が、ある整数mを用いて△=m×〇とできることとされているからです。具体例をあげると、

 6=(-3)×(-2)となり、m=ー3(整数)とすると、ー2は6の約数ということができるので、マイナスの数も約数と認められるからです。

 (答)