元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

集合の表し方(1)・要素を書き並べる

 今日から集合の表し方について具体的にやっていきます。

 前回、集合とは「ものの集まり」で、それに入るか入らないかがはっきりしているもの。と述べました。例えば、「イケメンの集合」はイケメンの基準が人によって違いますので、集合にならない。「身長170cm以上の人の集合」といえば、入るか入らないかの基準が「170cm」と客観的なので集合。ということです。

 この客観的な基準というのは、のちの命題(ざっくり言えば数学の〇×クイズみたいなもの)にも出てくる大事な考え方なので頭の片隅においといてください。

 

 では、本題に移ります。

 集合の表し方の前に、大切な用語を伝えます。それが集合の「要素」という用語です。

 集合の要素とは、その集合の条件を満たしているもの(それぞれ)になります。

 例えば、海の生き物の集合を考えると、イカは海の生き物という条件を満たしているので、イカは海の生き物の集合の要素ということになります。

 では、数字を使った集合の表し方の例をやってみます。

 例として、1ケタの奇数の集合を表してみましょう。

 まずは、条件を確認します。

 「~の集合」の「~」の部分を見ればいいので、条件は「1ケタの奇数」です。

 次にこの条件を満たす数字をおさえます。1,3,5,7,9です。

 そして、条件を満たした数字を{ }(中かっこといいます)で囲めば完成です。

 では、1ケタの奇数の集合Aを書き表してみましょう。次のようになります。

  

 ですので集合を表すときは、

 ① 条件を満たすもの(要素)をすべて見つけておく

 ② 要素を{ }で囲む

 これでOKです。

 なお、②で述べた、集合の要素は{ }で囲むというのは大事なことなのでしっかり覚えてください。あと、集合自体はAとかBなどアルファベットの大文字で表します。

 集合は、数字だけでなくても表せます。例えば、人気女性バンド「SHISHAMO」のバンドメンバー3人の集合も、集合になります。(例えば私は入れませんし、SHISHAMOのメンバーだけがここに入ることができるので)この集合をBとしますと、

 

 メンバーの皆さん、呼び捨てにしてすみません。集合の説明のため使わせていただきました。

 ですので、現在の乃木坂46のメンバーの集合というのも、集合と認められます。

 ただ、メンバーがいっぱいいて書くの大変ですね。

 こういう場合の書き表し方については、今後述べたいと思います。では練習問題です。条件を満たすものを全部書いて{ }で囲めばいいです。

 (練習問題) 次の集合について、要素を書き並べて表しなさい。

 

 (答)