今日から数学の論理的な考え方のもととなる「命題」のジャンルに入っていきます。
新しいジャンルですが、これまで学んだ集合の考え方などに共通しているところもあるので、うまく活用してください。
それでは、まず「命題」とは何かを説明します。
数学の世界では、「〇〇とは~という意味である」、「△△の記号は~のように計算する」といった定義をしっかり覚えておくことが大切です。なので、命題とは何かをしっかりおさえておき、その後イメージをくっつけて覚えてください。
では、命題とは。
「それが正しいか正しくないかを判断できる文または式」のことです。
う~ん、分かりにくいかもですね。イメージできやすいように数学がらみの文章例を出します。
(例1)「3は奇数である」
この文は正しいことを言っています。と判断することがきっちりできます。
もう一つ、例をあげてみます。
(例2)「4>7」
この式は間違っています。と判断することがきっちりできます。
(例1)・(例2)とも正しいか正しくないかをきっちり判断できます。
そのような文または式のことを命題といいます。
また、(例1)のように正しいと判断できる命題を「真」、
(例2)のように間違いと判断できる命題を「偽」といいます。
テストの問題などで、「次の命題の真偽を求めよ」と聞いてきたら、書かれていることが正しいか間違いかを判断して、正しければ「真」、間違っていたら「偽」と答えたらよいです。〇×クイズに似てますね。
言い換えれば、命題は「数学界の〇×クイズ」と言っても差し支えありません。
命題で注意することは、「正しいか正しくないかを(誰からみても)判断できる」ということです。人によって基準がブレるものは、命題とは言えません。
例えば、「猫はかわいい」というのは命題になりません。
猫好きの人はかわいいと思うかもしれませんが、私は嫌いなのでかわいいと思いません。(職場で自分の大嫌いな人が猫好きということへの反動が理由。ちょっと愚痴りたかった)ともかく、人によって判断基準が変わるのは命題ではありません。
人によって判断基準が変わるのはダメというのは、集合もそうでしたね。
入るか入らないかがきっちり決められるものの集まりが「集合」です。「身長170cm以上の人の集まり」は基準がはっきりしているから集合だけど、「イケメンの集まり」は、人によって基準が違うから集合とは言えない。という話を過去にしました。
今日は、命題とは何かという説明をしました。次回から真偽の判定にかかわる話をしていきます。今日はここまで。