では、必要条件か十分条件かを求める問題の練習をしてみましょう。
まずは、必要条件・十分条件とは何だったかの復習です。
なお、p⇒q、q⇒pがともに真だった場合、pはqであるための必要十分条件と言います。(別の言い方だと、pとqは同値と言います)
そして、この必要条件か十分条件かを求める問題は、次のように空欄にあてはめる形がほとんどです。まず、例題と選択肢を伝えます。
(例題)次の空欄に最も適するものを番号で答えなさい。
(選択肢)
という形式です。
この手の問題を解く原則を話します。
まず、問題文の中の「は」という文字に着目します。(次図で赤〇で囲ってます)
そして、「は」の前の部分を条件p、後の部分を条件qとします。次図を見てください。
イメージはつかめましたか?
そのうえで次の手順を踏みます。
① 命題p⇒qをつくり、真偽の判定をする。
② 命題q⇒pをつくり、真偽の判定をする。
③ ①・②の真偽の結果を組み合わせて答える。
これをクリアしなくてはいけません。
そして、③のステップが大事です
(1)①だけ真のとき、十分条件
(2)②だけ真のとき、必要条件
(3)①も②も真のとき、必要十分条件
(4)①も②も偽のとき、どちらでもない
つまり、2つの命題の真偽を正しく答えたうえで、さらに必要条件か十分条件かを正しく判断しなくてはならないのです。(以前、コスパが良くない問題と言ったのはそういうわけです)
では、手順に沿ってこの問題を解いていきます。
まず、①のステップ、p⇒qを作って真偽を判定します。
pの条件は、x=1またはx=ー1と直せます。すると、2個の条件から少ない1個の条件となっています。
「多いほうから少ないほうは偽」の典型的な例ですので、偽と分かります。
次に、②のステップ、q⇒pを作って真偽を判定します。
これは、x=1のとき、xを2乗したら1になる。と言っています。
1を2乗したら確かに1になるので、言ってることは正しい。真になります。
最後に③のステップ、○○条件となるかを答えます。
すると、②だけ真ですので、(2)の必要条件となります。
したがって選択肢の中から、
を選べばよいです。
かなり面倒だったと思いますが、少しはイメージはつかめたでしょうか。
では、1問だけ練習をしてみます。
(選択肢)は(例題)と同じとします。
答には、考え方を(略解)としてつけているので、参考にしてください。
(練習問題) 次の空欄に最も適するものを番号で答えなさい。
(答)