元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

展開の公式第2回・公式1(a+b)の2乗(1)

 今日から5つの展開公式を順番に説明していきます。

 まず1番目の公式なのですが、説明したいことが膨れ上がって1回で説明するのは読んでる側も大変だと思いました。

 ですので、今日は流れ重視ということで以下の項目について説明します。

 ① 高校でよく出てくるかけ算記号「・」

 ② 1番目の公式紹介

 ③ 公式の成り立ち(式で)

 ④ 公式をあてはめた場合と地道に計算したときの対比

 ⑤ その他注意事項

 でいきます。これでも結構多いのですが、対比の式などある程度流してよいところは「ふ~ん」くらいの気持ちでみてください。

 

 まず、最初にかけ算記号「・」です。

 例えば、「3 × a 」のことを「3 a 」と表します。

 記号「は、かけ算のことと覚えてください。

 今日の公式活用からさっそく使います。

 

 では、1番目の公式です。

 

 (覚えるとよい度★★★★☆4、今後の活用度★★★★☆4)

 なお、覚えるとよい度は、「公式を書きなさい」などアウトプット率の高さ、今後の活用度は、問題を解いたり、別の項目でも取り扱う率の高さを私目線で5段階で表しました。(5が一番高い)


 前回も言いましたが、公式は式が特定の形のとき使えます。

  

 ↑ のように、2 つの文字または数字(今回は  x と 3 )をたしたもの全体を2乗する形のときに、公式にあてはめれば効率よく計算できるということです。

 地道に計算する場合は、x+3 を2回かけるということなので、

 (x+3)(x+3) と同じ式を2個並べて、展開のルール通りやれば問題ありません。

 ( )の2乗は、( )の式を2個並べる。←を覚えましょう。 

 

 では、この考えを使って公式の成り立ち(公式があっていること)を説明します。

 ここはさらっと見るだけでよいです。同じ式を2個並べるとこだけ確認してください。

だから、

 いよいよ公式の活用です。公式の意味を覚えるとよいです。

 このパターンに、文字または数をあてはめていきます。最初にあげた問題例であてはめてみましょう。上に公式、下に実際の式で対応を確認してください。

 

 流れとしては、

 ① 式が x と 3 をたして、それを2乗してるから、公式1が使える

 ② 公式の a の部分に x 、b の部分に 3 をあてはめる      です。

 慣れないうちは上の図のように、まず公式を書いて、問題の式と線を引いて対応をつけながら練習するとよいかもしれません。そうすることで、公式の仕組みが身についていきます。

 念のため、地道に展開した結果と同じになることも示しておきます。流してかまいません。

 最後に注意点。公式にあてはめるときには、文字や数字を( )で囲むとよいです。

 詳細は次回で述べます。

 長い時間のお付き合い、お疲れさまでした。