元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

展開の公式第3回・公式1 (a+b)の2乗(2)

 展開の公式について前回の続きです。

 なお教科書では、展開の公式のことを乗法公式とよんでいます。

 今日のテーマは、「公式にあてはめるときには( )をつける」です。

 まず、前回出てきた公式を確認します。

 

 2つの文字または数をたして2乗した形、和の2乗のときに使える公式です。

 前回取り上げた問題であてはめ方を復習します。

 

 公式にあてはめるときには、( )をつけてあてはめるようにしましょう。

 あてはめる、つまり代入するときには、( )をつけるのが原則です。

 しかし教科書では上の問題の場合、次のように( )を省略しています。

 

 これは、プラスの数やxなど係数が1の文字のときに( )をつけてないだけです。

 つまり、条件つきで省略しています。

 ということは、( )をつけなくてはいけないときがあるということです。

 次のような例です。

 

 (注意)とあったところに着目してください。

 もし、( )をつけずにあてはめたとしましょう。次のようになります。

  

 x の2乗のところの答えが違っていますね。

 テストでは、こう書いてしまった段階で不正解となってしまいます。

 2x のときだから( )つけなきゃと神経質になるより、最初から「あてはめるので( )つける」とした方が間違いが少ないですよね。

 まずは「公式にあてはめるときはいつでも( )をつける」を心がけましょう。

 慣れれば自然と省略してよいケースは分かります。

 「最初は原則通り」というのは、数学以外でも活用できます。

 原則をまねしてうまくいくことで、自信に変えていきましょう。

 

 では、練習問題です。

 今回は、略解として公式をあてはめた式を追加しています。きちんとあてはめられているかの目安にしてください。

 (練習問題)次の式を展開しなさい。

 

 (略解)