今日と明日の2回は、公式を式だけでなく図などを用いたイメージで理解することをテーマに話していきます。ですので、練習問題はお休みします。気楽に見ていただければと思います。
まず、1番目の公式を改めて出しておきます。
これを教員が教える場合、「公式これです、あてはめたのがこれです、じゃあ問題しましょう」と公式の意味を説明せずにいくことはほとんどありません。たいていの人はa+b を2個並べて、前の授業でやった地道に展開した方法を使って公式が成り立っている。という説明をします。
「以前の授業・内容と関連づける」←これは、授業の中で教員がよくやることですので、そういう点に注意すると授業の理解度も深まるかもしれません。
話がそっぽに行きそうです。展開の公式の話に戻ります。
上の説明は、実際に計算して公式が成り立つことを示しましたが、図形的な意味から説明することもできます。教科書によっては、次のような図で説明されているものもあります。
念のため、地道に計算した式と比べてみましょう。
①~④のそれぞれの式が、図の正方形、長方形それぞれに対応していることに気付いてくれたらうれしいです。そうすると、計算だけでなくイメージでも公式を理解できて、よりよく内容が分かるようになります。
人によって内容を理解する方法はそれぞれですし、得意・不得意もあります。
今やっている計算の分野はどちらかというと機械的な部分の要素が多いと思いますが、図形の分野などイメージを必要とするものもあります。私は力任せで解くことが多いので、計算はある程度できるけど図形は苦手。の典型的な生徒でした。
1つの方法しかできないより、別の方法を知っておくほうが問題もたくさん解けるし、他の分野への応用もできます。
この考え方は人づきあいにも役立ちます。小さな子どもは不快なときに「泣く」という方法しか最初は知りません。しかし、「我慢する」など別の対処法を身につけて成長していきます。いろいろな角度からのアプローチを知るということは大切ですね。