前回は、1次方程式の解き方の原則を説明しました。
〇x=△の形にして、両辺を〇で割るとよいという話です。
これは裏を返すと、〇x=△の形、すなわち、左辺にx(文字)の項、右辺に数字の項がないときには、原則その形にする必要があるということです。
この形に直すときに使われる方法が「移項」です。
今日は、この移項を使って1次方程式を解いてみましょう。例題です。
xを□に変えると、□+5=8となり、□=8-5=3で求められます。
ここで着目してほしいのは、↑の赤文字です。
最初は左辺にあった+5が、右辺では逆の符号ー5となっています。
この、逆の符号になっている感覚を持っていてください。
では、等式の性質を使って解いてみます。アンダーラインの色に着目しておくとよいです。
①→赤のアンダーラインがxの項、青のアンダーラインが数字の項です。
原則通りとすると、xの項は左辺、数字の項は右辺になくてはいけません。
しかし、左辺に数字の5があります。なんとか消したいです。
②→なので、等式の性質を用いて、両辺から同じ数字5を引きます。
③→その結果、左辺はxだけ、右辺は数字だけになりました。
④→右辺の8-5を計算して、x=3が解となります。
この流れを少しだけ省略してみます。次の式です。
すると、①の左辺にあった+5が、③では右辺でー5に、つまり反対側に移ると、符号が逆になっていることが分かります。
このように、等号の反対側に式を移すことを「移項」といいます。
そして、移項すると符号は逆になります。←これ、ムチャ大事!
もう一例見てみます。
左辺の数字ー3を右辺に移す必要があります。
ー3を右辺に移すと、逆の符号+3になります。
以下は計算して、x=5が解になります。
今日は、左辺にある数字を右辺に移項し、符号を逆にしてから計算するという例をやりました。
移項と、1次方程式の原則、xの係数で割るという2つの方法をうまく駆使して、次からの1次方程式をどんどん解いていきましょう。では、練習問題です。
(練習問題) 次の1次方程式を解きなさい。
(解)