元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

1次方程式の原則・目指せ〇x=△の形

 今日は、1次方程式を解くときにどういう方針をとればよいかの話です。

 さっそく原則を言います。1次方程式は、次の形を目指して解きます。

 要点は次の2つです。

 ① 左辺はx(文字)の項右辺は数字の項を集める

 ② ①の形にしてから、両辺をx(文字)の係数で割る

 

 では、例を用いてみましょう。

 

 これは、xを□に変えた 2×□=6の式にして、□=3と求めました。

 □=6÷2=3で求められました。

 結果的に、xの係数2で割って求めたことと同じです。

 ですので、〇x=△の形になれば、xの係数〇で割ることでxが求まります。

 次のように解けます。(最初はすごく丁寧に解きます)

 

 ①はもとの式です。②は等式の性質、両辺を同じ数字で割っても等号が成り立つということで、xの係数である2で両辺を割りました。

 なお、等式の性質を確認したい人は↓のページを見てください。

方程式への準備・等式の性質 - 元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

 以下、③・④と計算して、x=3が求まりました。

 このx=3が方程式の解になります。

 補足を2つ。

 ②の式は、等式の性質の説明のために書いたので、実際の解答には書く必要はありません。

 また、今回③の式は、x=6÷2=3が明らかなので、すぐわかる人は書かなくてもよいのですが、原則の徹底と、次の例にあげるような答が整数にならない場合に、xの係数は解の分母にくるということをしっかり伝えたかったので、この書き方にしました。

 では、次の例です。

 

 xが整数にならない例です。

 さっき述べた、xの係数が解の分母にきていることがイメージできたでしょうか。

 次に気をつけたい例です。(これも少し丁寧に解いています)

 

 ーxの係数はー1なので、両辺をー1で割ることになります。

 結果的に、解はもとの数字の符号が逆になった形になります。

 今回、この表現にしたのは、見かけは左辺にあったーが右辺に移動したように見えます。しかし、「移動」という表現は次回以降に述べる「移項」の考え方と混同する恐れがあるので、移動という言葉を使いませんでした。

 両辺をxの係数で割るか、移項するかを見分けられるかどうかが1次方程式の大事なポイントです。また話していきたいと思います。

 では、久々の練習問題です。

 (練習問題) 次の1次方程式を解きなさい。

 

 (解)