元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

数学教員を見る目

 つい先日X(旧Twitter)で「数学の教員は他教科の教員を見下す傾向がある」というのがタイムライン上に流れてきました。

 世間からは数学の教員に対して、好意的な目で見ていないというのが私の印象です。

 学校現場を舞台としたドラマでは、数学の教員は結構悪者に書かれています。

 学園ドラマの先駆けといってもいい「金八先生」シリーズに出てくる、数学の乾という教員は「腐ったミカン」発言などで、金八の敵キャラのように書かれていますし、映画・テレビドラマにもなった「がんばっていきまっしょい」に出てくるコロンボというあだ名の数学教師は、主人公の女子高生(数学は苦手)に罵倒したり、「できん生徒に(問題が)あたってしもた」など嫌味たらしさ満開です。

 私の現職の時代を振り返ってみると、残念ながらこのドラマのような、嫌味たらしく偉そうな態度の数学教員はやはり多かったです。

 数学の教科の特性もあるのかもしれませんが、多くの数学の授業は内容を説明したのちに問題を解く。そして授業内容の宿題が出て、次の時間の最初に宿題を板書して答えるというパターンが繰り返されます。そのなかで、できない生徒に「なんでこんな簡単なことができんのぞ」とかの声はよく聞こえていましたし、研究授業(自分の学校や他校の数学教員が授業を見に来る)を見に行くと、説明がその教員の感覚にまかせた抽象的なもので、「え、こんな説明でお前できんのかと言われても…」と思うことはしょっちゅうでした。

 ただ、そのある意味厳しさの面が学校現場では評価されることが多く、数学の教員は割と出世することが多かったです。え、私? 厳しさとは対極の心理学・カウンセリングの世界に傾きましたし、そのこともあって進学実績こそ評価の対象のような進学校とは全く縁がありませんでしたので、出世って何?それおいしいの?っていう人生を歩んできました。まあ、その分、数学の苦手な生徒にいかに興味を持ってもらうか、少しでも解ける喜びを知ってもらうかにはかなり力を入れてきました。そのため、生活と数学との関連性は平均的な教員より調べてると思います。この経緯が今のブログにつながってるともいえます。

 受験数学だけでない数学の良さを発信しながら、数学教員の良さが今後も伝わっていければと願ってます。