元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

「かつ」の考え方が役立っている部分

 「数学の問題を解いても何か生活に役立つのか?」

 そういう思いが抜けないまま問題も解いているし、前回の記事じゃないけど教員から偉そうに「なんで解けんのぞ」とか言われるので、「数学は計算さえできたらいい」と思ってしまうのかもしれません。

 ですが、この集合のジャンルでは、結構世の中のことと関連付けられそうなものはあります。(私基準ですが)ですので、授業ではイメージしやすいような例を話していました。

 3年の学年主任をした時に、当時の卒業生(女子)から寄せ書きをもらったのですが、そこに「イケメン∩金持ちは一生忘れません」と書いてあったのです。

 大人になって数学の内容(簡単な計算はともかく)を覚えている人は、数学を使ったことを職業にしている人以外はほとんど覚えていないものです。私も数学以外はすっかり忘れています。

 イケメン・金持ちの話ですが、集合の「かつ」・「または」の考え方を説明するときに、よく女性は結婚相手の条件として「イケメン・金持ち」と言うけれど、両方を満たす人はなかなかいない。というのを次のベン図を使って説明しました。

  

 左は「かつ」で、右は「または」だと言うと、生徒は結構納得してくれました。

 もちろん、「イケメン」や「金持ち」は集合でないことはきちんと説明します。

 イメージはつけるけど、数学の大事な部分まではおろそかにしません。

 今日は集合の話から脱線した部分はありますが、世の中のことと数学に接点があるということを思っていただければ幸いです。