条件の否定の作り方、今回は範囲です。
xは1より大きいとか、3以下などです。では、さっそく次の条件の否定を作ってみましょう。
「x>4」
文章にすると「xは4より大きい」だから、否定は「xは4より小さい」。すなわち式にして、「x<4」とやりたくなります。
だって、小学校では「大きい」の反対の意味は「小さい」って習いますもんね。
しかし、数学のテストでは不正解です。
正しい答は
です。
大切な点は2つ。特に②が間違えやすいです。
①不等号の向きが変わり、②=がない→=があるに入れ替わる です。
(②でもとの条件に=があれば、否定すると=がなしになります)
答が「x≦4」になった理由を、数直線を見ながらおさえておきましょう。
まず、x>4を数直線で表すと、
となります。
範囲は4の右側なので、否定、そうでないとなると、4の左側(4より小さい)なのは問題ありません。
しかし、注意しなければいけないのが境界(~よりのところ)にあたる4です。
もとの条件は4より大きいでした。
4は4より大きいわけではありません。
つまり、4は条件を満たしていないので、否定のほうに入ります。
図で表して確認してみましょう。(赤がかかれたのが答です)
もとの条件(黒でかかれた)と否定(赤でかかれた)を比べて、範囲の向き、〇と●の違いをおさえてください。
ちなみにこの考え方は、集合・補集合の考え方でも使われます。
全体集合Uを実数全体(数直線上の数すべて)として、集合Pを
とすると、Pの補集合は
と表されます。集合で学んだことと同じように使えます。
では、練習問題です。不等号の向きと=のあるなしに気を配りましょう。
(練習問題)次の条件の否定を答えなさい。
(答)