今回の内容は、まず実用例を見せてイメージさせることから始めます。
そのため、実際の問題練習は次回のブログに書きます。
ですので、今日は考え方をしっかり身につけてください。
では、こちらで状況を作ります。
あなたは、ある資格を取るための試験を受けるとします。
試験科目は「筆記」と「面接」です。
それぞれ別々に採点され、その得点によって合格が決まるとします。このとき、
(1)「筆記」または「面接」のうちどちらか一方が合格ならば資格が取れるケースを考えます。
では、このケースで資格が取れないのは試験結果がどういうときでしょうか。
どちらか1つでも合格していれば資格が取れるわけですから、取れないのはどちらも合格しなかった場合になります。
これを言い換えてみましょう。
「筆記が合格」または「面接が合格」のとき資格が取れる。
これを否定する(資格が取れない)場合というのは、
「筆記が合格しない」かつ「面接が不合格」のとき資格が取れない。ということが分かります。
ここで数学的に考えてみます。
「筆記が合格する」をp、「面接が合格」をqとすると、
資格が取れる場合は「pまたはq」を満たすことになります。
ダメなのは、「pの否定かつqの否定」の場合です。
特に色のついた、「または」から「かつ」への変化に気をつけてください。
では、(2)「筆記」と「面接」の両方が合格したときだけ資格が取れるケースはどうでしょう。
余談ですが、臨床心理士の場合は、「筆記」と「面接」両方受からないと資格がもらえません。(筆記が受かった場合のみ面接試験に進めることができ、面接が受からなければ来年筆記試験からやり直しです)
これも言い換えてみると、資格が取れる場合は
「筆記が合格」かつ「面接が合格」のとき資格が取れる。
これを否定する(資格が取れない)場合というのは、1個でも不合格だとダメということなので、
「筆記が合格しない」または「面接が不合格」のとき資格が取れない。ということが分かります。
ここで(1)のケースのようにp、qを使って表すと、
資格が取れる場合は「pかつq」を満たすことになります。
ダメなのは、「pの否定またはqの否定」の場合です。
では、(1)・(2)のことをまとめてみましょう。
言葉でまとめると、否定を作るには、p、qをそれぞれ否定して、「または」と「かつ」を入れ替えたらよい。ということになります。
今日はこのイメージをしっかりおさえてください。問題を解くのは次回に。