元数学教員・奉孝先生の「数学の欠点9割脱出法」

数学がすごく苦手だという高校生に、少しでもテストで点を取れる喜びを味わってほしいと始めました

関数の値・代入(1)(基本形)

 お待たせしました。

 関数のジャンルに入って初めてと言ってよい、まともな計算のやり方です。

 今日は関数の値の計算の仕方、代入について学びます。

 グラフの点を正しくとるのにも有効な計算方法ですので、しっかり覚えてください。

 代入の問題というのは、次のような問題です。

 

 パターンは、関数(y=2x+3)があって、xの値が指定された(x=1)とき、その時のyを計算するというものです。

式のxに数字をあてはめるので、代入といいます。

 この問題を解くには流れがあります。まず、次の流れを覚えてください。

 ① 文字xを( )に変える

 ② ( )に指定された数字をあてはめる

 ③ 計算する

 ↑ の流れを覚えてください。では、さっそくこれに従って解いてみます。

 

 上の段から補足説明します。

 ①まず、xだけを( )に変えます

 あとの数字や記号(+、ー、×、÷、( )など)は変えません。

 このとき2xのように、xを( )に変えると、2( )と変わり、数と( )が隣り合う場合は、間に・または×(かけ算記号)を入れます。そうするとミスが減ります。

 ②次に指定された数字を( )にあてはめます。

 今回はx=1ですので、( )に1を入れます。

 ③最後にできた式を計算します。y=2・1+3ですので、計算して5です。

 

 代入は中学校でも出てきましたが、ほとんどの人はxを( )に変えるという説明を受けず、問題集の解答でも次のような式で説明されたりしてなかったでしょうか。

  

 そして、代入するときの値がマイナスのときは( )をつけて代入すると習った人が圧倒的だと思います。次のx=ー2のような場合です。

 

 これはあくまで私の考えですが、~のときはつける、~でないときはつけない、のような条件によってやり方を変えるより、どういう場合でも成り立つパターンを覚えるほうが使いやすいと思っています。プラスだからつけないではなく、プラスでもマイナスでも、はたまたa+1のような文字式になっても、まず( )に変えるという方法は使えます。念のため、( )に変えてから解く方法を、このx=-2の場合に適応させると、

 

 となって計算できます。

 なお、解答を書くときは①と②の作業をまとめて、②だけ書けばよいです。問題集の解答もそうなっていますが、代入が苦手という人は、まずワンステップずつということで、( )にまず変えて全部の式を書いてからのちに代入する方法をおすすめします。

 このように( )に変えて、と強調したのは、次のような書き間違えをを防ぐためです。x=ー5を代入するとして、

 

 ( )をつけないと、計算が違うということで誤答となってしまいます。

 理屈は分かっているのに、書き間違いで点を落とすのはもったいないですね。

 なので、代入では文字をまず( )に変える。その後、数字をあてはめるを心がけておきましょう。では、久しぶりの練習問題です。

  

 

 (答)