数直線上に点をとるとき、このブログではこれまで、目盛りが準備された状態でとっていました。
しかし高校の授業で、目盛りを1目盛りずつとって表すことは、ほとんどありませ
ん。正直面倒だからです。
とはいえ、いきなり目盛りとらずに点とってください。と言われて戸惑う人がいるかもしれません。
そこで今日は、ステップを踏みながら目盛りをできるだけ残さずに、数直線上に点をとる方法を話します。最初は面倒かもしれませんがお付き合いください。
また説明では、各ステップでする作業を赤で、既に終わった作業を黒で示しています。ああ、これをやればいいんだな。という参考にしてください。
準備するものは、15cmが測れるミニ定規、鉛筆、消しゴムです。
では、数直線上にA(3),B(ー2)をとってみましょう。
① 定規を使って横方向に直線をかきます。このとき、10cmや8cmなど偶数でとると後が楽です。
② 直線の右側に矢印を、その右横にxとかきます。(右方向が+という意味合い)
③ 直線の真ん中に短い縦線をかき、その上に0(原点)をかきます。
(このとき、直線を10cmの長さでかいていれば、5cmのところというようにして、原点がとりやすいです)
④ 定規の目盛りを使って(1cmおきなど)目盛りをかきます。
⑤ 目盛り1つ分を1として、点をとります。
⑥ 不要な目盛りを消しゴムで消します。完成です。
慣れれば、④や⑥の作業は省略できます。また、上の例なら、AのほうがBより原点からの距離が大きいという感覚も分かってきて、フリーハンドでもかけるようになります。
大学入試の数学の試験では、定規・コンパスを使うことはできないので、生徒にフリーハンドでかくことを求める教員もいると思います。でも、いきなりのフリーハンドはハードルが高いです。ですので、最初は理解の補助器具として定規を使い、分かってきたら定規の使用頻度を下げればよいと私は思っています。
数学の教員は、学生時代数学を得意としてきた人が多いので、数学の苦手な人のつまずきをなかなか理解しづらいのではないでしょうか。こういうスモールステップが導入できたら、苦手な人も減るのではと思います。
最後、愚痴っぽくなりましたが、目盛りをできるだけ残さない方法は参考になりましたでしょうか。