今回は、分母の有理化の問題のなかで、少し難しい問題や応用問題に使われやすい形を紹介します。
練習問題はありませんが、力試しをしたい人は、例題の解答を見る前に解いてもよいでしょう。では、1つ目の例題です。
分母が√2個のたし算になっているので、数字を変えずに符号だけ変えたものを分母・分子にかけるというこれまで通りのパターンです。答を見てみましょう。
これまで取り上げてきたのは、分子が整数だったので分母の計算を待ちましたが、今回は計算しておきます。
なお、念のために書きますが、問題の最初で次のような約分はできません。
式の一部だけを約分することはできないので十分心得てください。
特に今後、数学Ⅱもする人は、分数式の約分で同じような注意が出てくるので覚えておいてください。では、2つ目の例題です。
分子がこれまで以上に複雑になりました。
今回、この形を取り上げたのは、よく見ると、分母と分子は使われている数字が同じで、違うのは符号だけというものです。
このような対称形を利用した問題が応用問題として出されることがあるので、この形の例を出しました。では、答を見ていきます。
計算は、これまで学んだことがいろいろ出てきて複雑だったと思いますが、最初の変形の原則、「同じ数字で符号の逆のものを分母分子にかける」は全く変わりません。
分母が2つの√の和または差の場合、有理化をどうしたらよいかパターンに入っていければ幸いです。
これで、ひとまず√の話は終了です。
次回の内容は、1次不等式です。
その前に基礎となる1次方程式の話をしていきます。
新しい内容ですが、最初は中学校のときの復習が入っているので、確認しなおしましょう。